ABOUT GRESB
GRESB(http://gresb.com/)は、実物資産(不動産・インフラ)を開発・保有・運用する会社やファンドを対象に、その環境・社会・ガバナンス(ESG)配慮を測る年次のベンチマーク評価であり、またその運営組織の名称です。責任投資原則(PRI)を主導した欧州の主要年金基金グループを中心に2009年に創設されました。現在では、GRESB Standardsの開発・管理を行うGRESBファンデーションと、GRESB評価を実施し、様々なサービスを提供するGRESB B.V.に役割を分け、組織の透明性をより高めています。
現在、投資先の選定や投資先との対話にGRESBデータを活用する「投資家メンバー」はグローバルで約150機関に上り、我が国からも、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)をはじめ約10機関が参加しています(2023年10月現在)。また、一般社団法人不動産証券化協会(ARES)などが「インダストリー・パートナー」として日本国内での普及に協力しています。
PREMIER PARTNER
CSRデザイン環境投資顧問(弊社)は、2011年以来、日本市場でのGRESBの普及を担っており、日本において唯一の、推奨パートナーを務めております。
各評価は、毎年1回、4月~7月にオンライン調査の形式で参加者が回答し、10月に結果が発表されます。その回答内容および評価結果は「投資家メンバー」に開示され、レポーティングやESGパフォーマンスをモニタリングするツールとして活用されています。
不動産やインフラストラクチャーのESG取組みに関する情報収集をされたい方や、自らのESG取組みの水準をグローバルでご確認されたい方は、GRESB評価へのご参加をお勧めいたします。また、ESGに関する情報を投融資判断に組み込みたいとお考えの方は、ぜひ投資家メンバーへの加盟をご検討ください。
GRESB評価の種類
GRESBは、不動産の既存投資物件や新規開発・大規模改修プロジェクトでの取組みを評価する「GRESBリアルエステイト」と、インフラファンドやアセットにおける取組みを評価する「GRESBインフラストラクチャー」に大別されます。また、情報開示の充実度を測る「開示評価」もリアルエステイト、インフラストラクチャーの双方で実施されています。
GRESBリアルエステイト
(GRESB Real Estate)
2009年に創設され、2023年に14回目の年次評価を実施しました。個々の環境不動産(グリーンビルディング)の認証制度としては、日本のCASBEE、米国のLEED、英国のBREEAMなどがありますが、不動産会社・ファンド単位のベンチマークとしては「GRESBリアルエステイト」が事実上唯一のものです。
また、様々な評価機関により、企業のESG評価や格付が行われていますが、GRESBは不動産セクターに特化した唯一のものと言え、PRIやSASBなどのレポーティング・フレームワークや、金融機関の投融資先GHG排出量の計算基準であるPCAF、不動産セクターの気候変動移行リスクの分析ツールであるCRREMなど、様々な国際的な枠組と連携し、グローバル・スタンダードの座を築いています。投資家が主体となり創設、運営しているため、その評価項目は投資家目線での重要事項(マテリアリティ)をカバーしており、多くの機関投資家が不動産投資のデューディリジェンスやモニタリングに活用しています。
リアルエステイト評価 (Real Estate Assessment)
2023年の「GRESBリアルエステイト評価」には、グローバルでは2,084者、日本からは135者(57社のJ-REITや大手ディベロッパーを含む上場参加者65者、私募リート・私募不動産ファンドを含む非上場参加者70者(社数ベースでは45社)が参加され、評価を受けました。特に、J-REIT市場での参加率は99.5%(時価総額ベース、2023年10月6日時点)に上っています。グローバルの中で日本は、米国・英国に次ぐ参加者数第3位となっています。
「GRESBリアルエステイト評価」では、賃貸用不動産の運用に関わる「スタンディング・インベストメント・ベンチマーク」と新規開発・大規模改修プロジェクトに関わる「ディベロップメント・ベンチマーク」が取得可能です。どちらも「GRESBレーティング」という5段階のスターレーティングで結果が表され、総合スコアのグローバル順位で上位20%以内が「5スター」と呼ばれる最高位です。
GRESB開示評価 (GRESB Public Disclosure)
ESGに関する開示情報のみを元に評価を行う「GRESB開示評価(GRESB Public Disclosure)」は2017年に開始されました。2023年は、主要な上場不動産インデックスの構成銘柄を中心とする784者の上場不動産会社・ファンドが対象となっています。
GRESB
インフラストラクチャー
(GRESB Infrastructure)
2016年に始まった「GRESBインフラストラクチャー」は、2023年に8年目を迎えました。インフラ分野において投資可能なファンド単位でESG評価がなされる唯一のベンチマークであり、インフラファンドを対象とする「ファンド評価 (Fund Assessment)」と、ファンドの投資先となるインフラ資産やインフラ企業を対象とする「アセット評価 (Asset Assessment)」の2種類から構成されています。
「ファンド評価」では、主にインフラ投資ファンドの投資運用プロセスの中にESGがどのように組み込まれているかが問われ、「アセット評価」においては、投資対象となるインフラ会社およびアセットのオペレーションにおけるESGマネジメント体制、GHG排出量などのパフォーマンス実績、ESGリスク評価やステークホルダー・エンゲージメントの状況などESGに関する取組みが総合的に評価されます。インフラ資産のセクターや立地等の条件に応じて、ESGの個別項目の重要度を加味した配点がなされることも「アセット評価」の特徴です。
参加者は毎年着実に増加しており、2023年は、グローバルでは、空港や鉄道・道路など運輸セクターの運営会社や、データセンターなどネットワーク関連施設、学校や病院など社会インフラを運営する主体など、172ファンド、687アセット(2022年は166ファンド、652アセット)が回答しました。日本からは3アセットが参加しています。
また、インフラストラクチャーでも開示評価が実施されており、2023年はグローバルで234者が対象となりました。
2022年9月には、すでにリアルエステイトで加盟している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、日本で初めてインフラストラクチャーの投資家メンバーにも加盟しました。今後はさらなる認知度の向上が期待されます。
参加者は毎年着実に増加しており、2023年は、グローバルでは、空港や鉄道・道路など運輸セクターの運営会社や、データセンターなどネットワーク関連施設、学校や病院など社会インフラを運営する主体など、172ファンド、687アセット(2022年は166ファンド、652アセット)が回答しました。日本からは3アセットが参加しています。
また、インフラストラクチャーでも開示評価が実施されており、2023年はグローバルで234者が対象となりました。
2022年9月には、すでにリアルエステイトで加盟している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、日本で初めてインフラストラクチャーの投資家メンバーにも加盟しました。今後はさらなる認知度の向上が期待されます。