CSR DESIGN CSRデザイン環境投資顧問株式会社

COLUMN

コラム

2026/5/18

CDP

【支援実績】限られた社内リソースでも、気候変動開示の質を着実に高める(ラサールロジポート投資法人)


取材年月:2026年4月


ラサールロジポート投資法人は、物流特化型J-REITとして首都圏・大阪圏を中心としたポートフォリオを運用しています。その資産運用を担うラサールREITアドバイザーズ株式会社では、2024年からCDPへの回答を開始。ご担当者はアセットマネジメントの本業と兼務しながら、着実に開示の水準を引き上げて来られました。2025年もCSRデザイン環境投資顧問のサポートのもとCDP回答に取り組み、B評価を取得。取締役 資産運用部長の漆畑様に、CDP参加の経緯から実務の手応え、今後の展望まで伺いました。


01 CDPからの要請を受け、「やらなければならない流れ」を見極めた


CDP回答を始められた経緯と、参加当時のご判断についてお聞かせください。

きっかけは率直に言えば、CDPから要請が届いたことです。「要請が来ているのだから対応しなければ」というシンプルな判断でした。もう一つの後押しになったのは、業界内での情報交換です。J-REITの中でESG対応が進んでいるリートの決算資料でCDPに参加したことを知ったり、また取引関係のある同業者の方とのミーティングでも話題になったりと、「そろそろやるべき流れになってきた」という実感が高まったのが参加を促された要因です。CDPへの参加準備として、前年秋から御社に伴走していただき、そこでの予想スコアが悪くなかったことも実際の参加に踏み切るための自信につながりました。

 


参加当初のJ-REIT業界におけるCDP対応状況について、どのように見ていましたか。

参加開始時はまだ少数でした。先進性を意識したというよりも、要請への対応という意味合いが強かったです。ただ、2025年にはJ-REITの半数程度が参加するまでに至ったと伺っています。結果として気候変動に関する情報開示の質を着実に高められたことは、取り組んでよかったと感じています。

 
 



02 「自社の状況をよく知っていること」——担当の垣根を超えた情報連携


CSRデザイン環境投資顧問にサポートをご依頼いただいた理由を教えてください。

左:弊社の担当コンサルタント、右:漆畑様(取締役 資産運用部長)

端的に言うと、GRESBで長年お付き合いがあって、自社の状況をよく知ってくれているCSRデザインに依頼するのが、当社としては極めて自然な流れでした。GRESBとCDPとでは、御社側の担当メンバーが異なることもありますが、特に問題なく、御社の社内連携により当社の状況認識がきちんと引き継がれていたので安心してお任せできました。回答ツールについても、Excel化するなど、改良を重ねられている点も好印象です。



03 予想と一致したBスコア。業界内の立ち位置が「見える化」された


2025年のCDPスコアと、サポート全体の満足度をお聞かせください。

今年はBスコアを取得しました。事前のCSRデザインからのスコア予想も踏まえ、私自身もBの可能性はあるかなと思っていました。予想通りの結果で、大きくぶれることなく見通しが示されたのはやりやすさを感じたポイントでした。当社は適切な開示を重視し、無理に背伸びをした回答はしない方針のため、納得のいく結果です。
御社のサポートで特に評価しているのは、他のリートの温度感が把握できる点です。業界トップランナーの動きは比較的わかりやすいのですが、中間層のリートがどの程度取り組んでいるかは見えにくい。その辺りの情報を共有してくださることで、リートの中でのある程度の立ち位置が把握できることも大変役に立っています。

 

 



04 専任不在の現実と、ESGと資産価値をつなぐ次の課題


現状の体制や課題について、率直に教えていただけますか。

最大の課題は作業負荷の集中です。GRESBとCDPは締切の時期は異なりますが、実質的には3月頃から9月まで常にESG関連の作業が続く状態で、1年の半分がESGに費やされるような感覚です。
当社にはESG専任部署がなく、アセットマネージャーが兼務で対応しています。アセットマネージャーの本来の役割は物件の価値向上ですが、例えばCO₂排出量の削減を進めたとしてもそのような価値向上とまだまだ直接結びついていないのが現状です。ESGにも力をかけながらも本来の業務でも結果を出す——その両立の難しさは正直あります。
またESG関連業務に人員が割けないのは業界全体の課題と思っていまして、当社でも現状は主には私一人で注力しています。CDPもGRESBも初回よりは2回目以降の回答の方が負荷を感じずに済んでいますが、今後は人員の強化やIT技術の活用などで負荷軽減することができていくとより良い体制づくりができると思っています。

 



05 今後のサステナビリティへの展望と、こうありたいと思う自社の姿

 

気候変動の移行計画についてはさらに推進していきたいと考えています。具体的な取り組みとしてはもちろんCO2排出量削減が最優先です。
現在、当社グループ全体でのサステナビリティの方向性には追随できていると思います。社内のうち、特にアジア-パシフィックエリアとの情報共有は継続していきたいです。
また最近ではESG疲れなどというワードも取り上げられることもありますが、ESGそのものというより様々な場面での報告疲れというのが実態と思います。CDPをはじめ、報告負荷の軽減がなされていくとより前向きに取り組めるのではないでしょうか。

 


 


 

【取材協力企業】
ラサールREITアドバイザーズ株式会社
https://lasalle-reit-advisors.com/

ラサールロジポート投資法人
https://lasalle-logiport.com/

 

 

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